固定された単一パターンをビデオ・プロジェクタを用いて対象物体に投影し、それを1台のカメラで撮影した画像から3次元復元する手法は、アクティブ・ワンショット・スキャンと呼ばれており、運動する人体や回転する羽など、動きのある物体の形状計測のために研究されてきました。本研究では、2色のグリッドパターンを用いることで、曖昧性を除去し、安定した3次元復元することを手法を提案しました。
提案手法では、共面性を用いた射影復元を最初に実施し、さらにパターン特徴(連続するグリッドの色の組み合わせ)を用いてこれをユークリッドアップグレードする、という手法となっています。
これにより、高速度カメラで撮影した早い動きのシーンでの3次元形状復元を実現しました。以下の動画では、ボールをぶつけた人体お腹の上を伝わる表面波や、顔を振っただけのシーンでも頬にある皮下脂肪がダイナミックに変形する様子が3次元形状の変化として計測できていることが分かります。回転している換気扇の計測にも成功しています。
お腹にボールが当たる瞬間の様子
顔を左右に振った際の顔の様子
回転している換気扇の計測例
Publications
[1]
Hiroshi Kawasaki, Ryo Furukawa, Ryusuke Sagawa, Yasushi Yagi
"Dynamic scene shape reconstruction using a single structured light pattern"
IEEE Computer Vision and Pattern Recognition (CVPR08), pp.1-7, 6.2008
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