ドライブレコーダーの映像データから推測した天気情報を用いた急ブレーキ発生状況の分析 |
自動車交通事故発生件数は年々減少する傾向にあるものの,依然として多くの人が交通事故の犠牲になっている.交通事故の対策を効果的に行うためには,危険な運転挙動が発生した状況を分析して,適切な対策手段を講じる必要がある.
本研究ではドライブレコーダーの映像データから推測した天気情報を使用して,急ブレーキが発生した状況の分析を行った.具体的には,深層学習モデルを使用してドライブレコーダーの映像から天気を推定し,その天気情報を含むデータセットに対して急ブレーキデータを識別する機械学習モデルを作成する. 図1.天気推定の概要 図2.急ブレーキデータ識別の概要 実験の結果,3つのクラスに分類した天気(快晴,雨,雪)を使用したモデルでは,天気を使用しなかった場合に比べて識別精度が向上していることが分かった.一方,6クラスに分類した天気(快晴,薄雲,曇,雨,雪,霧)を使用したモデルでは,天気を使用しなかった場合に比べて識別精度が低下した.しかし,特定のデータ群に対しては6クラスに分類した天気も識別精度が高くなっており,ドライブレコーダーの映像データから推測した天気情報がある程度有効に働いていることが分かった. 図3.実験の結果 本研究は,国土交通省の予算によって遂行されたものである.この場を借りてお礼申し上げます. Publications
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Kawasaki Laboratory |